ロックシュリンプの飼い方


7. 餌やりから考える飼育環境作り


「底面に餌をまく」ということが飼育の中心となりますので、彼等の飼育環境づくりは
きわめてシンプルなものになります。

「流木」

ロックシュリンプを飼う場合に、安心できる隠れ場所は必需品です。
なかでも流木は必ずと言っていいほど入れてあげたい物です。
臆病な彼等の基本的な「住み家」になります。
後に完璧な隠れ家があることによって、はじめて安心して前に出てくるようになり、
自然な行動を見せてくれるようになるわけですから、安心できる住家は不可欠です。
「隠れちゃって出てこないから」と取り上げたりしないでください。
不安が無くなった彼等は、けっこう大胆に行動してくれます。

流木の形状は丸太のようなものではなく、出来るだけ底面との接点が少ないものにします。
テーブルやアーチのような形状を連想していただければよろしいでしょう。
彼等がしっかり隠れられる陰ができて、なおかつ水槽の底面を奪わない形状です。
水槽の底面は彼等の食事のときの「お皿」になる場所ですので、
食べ残しなどが発生しないようにできるだけ広く何も無い状態である事が望ましいからです。
丸太のようだったり、どっしりと底面を覆い、下にロックシュリンプが入れない状態ですと、
そこに食べ残しが生じます。
流木の上面の形状は、よほど細かい穴や溝が多かったりしなければ特に気にする必要はありません。
慣れてくると、流木の上に乗った餌も、けっこう歩き回って食べるものです。
石や岩は底面を覆う率が高いためと、底面に砂利を敷かないので水槽が割れる恐れ
があるため避けたほうがいいでしょう。

魚の隠れ家や産卵場所として御馴染みの「たこつぼ」や鉢などは、入り口が限定されて
いるため、ロックシュリンプが急に驚いて(点灯時など)物陰に隠れようとしても
入り口が見つからずパニックになる場合がありますのでお薦めできません。
(あまりパニックを頻繁に起こさせると、安心できる環境ではないと判断されて、
夜しか出てこなくなったり、脱走を企てたりする原因になる可能性があります。)
特に「たこつぼ」や鉢のみの使用ですと、すぐに隠れられる場所としては貧弱です。
使う場合は、小さな物を流木と組み合わせて使うようにした方がいいでしょう。
また、大きなものは底面積も奪いますので避けたほうがいいでしょう。

常に捕食者から狙われている自然環境で、ついこの間まで生活していた彼等ですから、
最初のうちは警戒心もかなり強いでしょう。
ビーシュリンプくらいに小さい体だと、もはや私達を捕食者と認識するにはあまりに
大きさに差が有り過ぎますので、警戒するそぶりはあまり見られませんが、
ロックシュリンプくらいの大きさだと、はっきり私達を捕食者と判断しますので、
それだけ隠れ家は重要なものになります。
「ここに入っていれば絶対に安心」という場所を必ず設けることが、彼等を早く環境に慣らすコツです。
「何かあったらすぐに逃げ込める隠れ場所」があることが彼等の精神安定に繋がります。
底面さえ確保できればよいのですから、水槽の中・上層は流木を複雑に組み合わせて
たっぷりと隠れ場所を作ってあげましょう。

「水草」

底面に砂利を敷かないため、土に根を張って育つ種類の水草は当然植えられませんが、
流木などに付着するタイプのものは、積極的に使いたいものです。

アヌビアス・ナナやミクロソリウム、ボルビティスなどがお薦めです。
これらの水草は成長も遅く、ほどよい隠れ場所も提供してくれますので、臆病な彼等が
何かに驚いた時に物陰に隠れたいという衝動を満足させることも出来ます。
流木との相性も良く、景観も優れます。

あまりお薦めできないものは、マツモやアナカリスなどの水面を覆うタイプのものです。
これらは、成長した分を適宜切りとっていかないと、水槽いっぱいに繁茂して、
餌やりの時に餌が葉の上に引っ掛かってしまい、底にたどり着かない状態を生じさせます。
体の大きなロックシュリンプは、ヤマトヌマエビやビーシュリンプのように、
水草に乗ってその細かい葉の間の餌をつまんで食べることはありません。
水草に付着した餌はそのままカビたり、腐ったりしてしまいます。
これらの水草は成長が早いため、あまり水換えをしない水槽の水質の維持には大いに
役立ちますが、その場合も、餌やりの妨げや、彼等が餌を食べる時の邪魔にならない程度にします。
ロックシュリンプは上流域に生息するエビなためか、古い水よりも、新しい水での飼育を好むようなので、
水質の維持は水換えによって保ったほうが良いかもしれません。
水を換えてあげると、今までの濃い水で汚れた体を洗い清めるかのように
手足をさかんに動かして体をぬぐうのが観察できます。
水が古くなってくると、食欲が減っていきますので、水換えの時期がすぐわかります。
(脱皮前も食欲は減りますから、一概には言えませんが・・・比較の為にも脱皮した日にちを
記録しておくことをお薦めします。)

(2002年8月9日作成)


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